アコーグループのESG評価

Source: https://group.accor.com/en/news-media

アコーグループのサステナビリティ報告書には、サステナビリティの資格証明として各社のESGレーティングが掲載されています。

出典:ACCOR-Sustainability-Linked-Bond-Framework 2021

各レーティング会社の特徴と、各企業においてアコーがどのように評価されているか調べてみたところ、MSCI、CDP、SUSTAINALYTICSのスコアボードが公開されていました。

MSCI

MSCI ESGリサーチは世界中の数千社の環境、社会、ガバナンスに関連する企業の業務について、詳細な調査、格付け、分析を提供。MSCI ESGレーティングは、企業の環境(Environment)社会(Social)ガバナンス(Governance)に関する取り組みを分析し、最上位ランクのAAAから最下位ランクのCCCまで7段階で格付けしたもので、ESG投資の世界的な評価指標とされている。

https://www.msci.com/our-solutions/esg-investing/esg-ratings-climate-search-tool よりaccor を検索した結果
https://www.msci.com/our-solutions/esg-investing/esg-ratings-climate-search-tool よりaccor を検索した結果
  • MSCI インプライド温度上昇・・・1.7℃ ※2℃合致-世界の平均気温を 2°C 未満に制限するというパリ協定の最小目標に沿っている
  • ESGレーティング・・・Aランク ホテル・旅行業界22社の中で平均的なポジション
  • ESG格付け分布・・・上位41%以内には入っている。2020年6月から変更無し。
  • ESG格付け履歴・・・2017年~2019年まではリーダー企業のAA評価だったのに対し、2020年からは平均企業のA評価に下がった。

CDP

2000年にロンドンで設立された非営利団体。気候変動、水セキュリティ、森林減少リスク・コモディティの分野における、企業や自治体のグローバルな情報開示基盤を提供し、収集した情報は投資家や企業、各国政府に活用。投資家、企業、国家、地域、都市が自らの環境影響を管理するためのグローバルな情報開示システムを運営。企業と都市の行動に関する最も豊富で包括的なデータセットを備えた環境報告のゴールド スタンダードとされている。

https://www.cdp.net/en/scores より accor を検索した結果
  • 気候変動プログラム2021・・・Aマイナス
  • 水の保全プログラム2021・・・B

SUSTAINALYTICS

米国モーニングスターグループの一員であるサステイナリティクスは、25年以上にわたり、世界中の投資家による責任投資戦略の開発と実践をサポートしてきたESG調査・レーティング・データ提供のリーディングカンパニー。40を超える産業分類において分野横断的な専門知識を持つ200名以上のアナリストを有しており、日本を含む世界16拠点において、数百社におよぶ世界有数の資産運用会社や年金基金と提携。

https://www.sustainalytics.com/esg-ratings よりaccor を検索した結果
  • ESGリスクレーティング・・・低リスク 18.3
  • カスタマーサービス業界でのランキング・・・129位/448
  • 全業界内でのランキング・・・2,751位/14418

ecovadis

約160か国、200業種のバイヤーとサプライヤーが登録する情報共有プラットフォームを通じて、サプライヤーのサステナビリティ評価をバイヤーに提供する機関。

Gaia rating

EthiFinanceの事業として欧州の中規模上場企業のESG(環境・社会・ガバナンス)パフォーマンスの格付けを提供。このカバレッジには、ヨーロッパの 1,200 以上の証券が含まれる。

ムーディーズグループVigeo-Eiris(VE

信用格付世界大手ムーディーズが買収子会社化したVigeo EIRISが提供するサステナブルボンドのセカンドオピニオン・提供サービス。

ISS ESG

議決権行使助言会社であるインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)の責任投資部門で、サステナビリティ格付評価を行っている。

アコーグループがこれだけの評価会社からESG評価を受けているのだから評価もそれなりに高いものと考えていましたが、ご覧の通り、ほとんどにおいて平均点でした。
しかしながら、これだけの第三者に評価されていることから、透明性の高い企業であることが良く分かり、そのことがアコーのブランディングにもつながります。
ESG評価を受けることは、高い評価で投資を受けること”ばかり”が目的ではないと考えることもできます。